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いちごの妄想小説

社内見学会2

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「きなこちゃん。先日はありがとう」

資料を見ていたら急に後ろから声をかけられたので
ビックリして振り返ったら経営管理部の野口さんだった。

あまりの近さにビックリする。

「あ~この資料見てるのか」
そんなことを言いながら私の真横に立って
みていたページの説明を始めた。

「あ・・の。野口さん、ちかっ・・い」
思わず出てしまった言葉に気を悪くしないかと一瞬ドキッとしたけど
野口さんは、気を悪くするどころか
困ったように笑って

「ごめん。近かったね。思わず説明に力が入っちゃったんだ」
「いえ・・・」
嫌じゃなかった。から。

「でも、きなこちゃん、いい匂いがしたから、得しちゃった」

野口さんが高校生のように爽やかに笑った。

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「お!ジュノンちゃんだ」

よく通る大きな声で向こうの方から加藤さんが私を見つけて歩いて来る。

「しずかさん」
そう言った私の口元に人差し指をチョンと当てた。
「シー。会社でその呼び方はダメ。
俺と特別な仲かって、疑われるぞ」

疑われても良いけど・・・・

「加藤さん・・・って呼ぶ?」
そう言った私の言葉にニヤッとして
「それも新鮮で良いかもな」
なんていう。

「加藤さん」

茶化してそう呼べば

「なに?ジュノン」

なんて平気な顔して返すから・・・イヤな男

*:・'゜☆。.:*:・

駿さんに招待状をもらって来たのは良いけど。
あまりに大きな催しものだったのにビックリした。

「ユキエちゃん」

もうすぐ着きます。とメールを入れたら駿さんったら
エントランスで待っていてくれたらしい。

「待ってたよ。わざわざありがとう」
そう言って2人でエレベーターに乗り込んだ。

「いえ。私も見せていただける資料に興味があったんで」
横浜ホールディングの経営管理部の資料は興味ある。

「興味があるのは資料だけ?」

クスッとそんな風に笑うから。

「駿さんにも興味あります・・・」

思わずそんなことを言ってしまった。

駿さんは私の言葉に一瞬驚いて。
それから大笑いをした。

「あっはっはっはっは。ストレートに来ると思わなかったな」
「・・・・」
「俺も。ユキエちゃんに興味ある」

駿さんがそうつぶやいた時、エレベーターのドアが開いた。

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by ichigo-ichigo205 | 2014-11-28 14:25 | ・横浜ホールディング | Comments(0)