広報の王子様

懸賞 2015年 03月 24日 懸賞

「真樹~。今日ご飯食べに行かない?」

海外出張のフランスから帰ってきて
とりあえず報告を済ませたら珍しく6時前だった。

お土産も渡したいし、と内線を回した。

「すみません。山口さん席をはずしてます。折り返しでよろしいですか?」

あ。真樹だと確認しないで話し始めちゃった。
「失礼しました。海外の長谷川です。折り返し電話ください」

やばいやばい。
声から言って若いから役職って訳じゃないと思うけど。

数分して真樹から折り返し電話が入った。
「お帰り。ご飯食べに行こう。もう終わったの?」
「うん。私はもう行かれるから真樹に合わせるよ」

そう言って2人でエントランスで待ち合わせて
会社の御用達の居酒屋を避けて、二人の隠れ家へ行く。

そう言えばここで金子さんに初めて会ったんだっけ。

「さっきさ、すみれってば私と間違えて王子に話したでしょう?」
「王子?」
「うちの部の王子よ」
「ああぁ~。皆が王子って騒いでるあの子ね」
「王子が今度すみれさんと食事したいって言ってたわよ」

はぁ?

「パス。年下に興味はありません」
「でも鑑賞だけでも良いじゃない~?あの顔は鑑賞に値するわよ」
「観賞用の男はいりません~」
「じゃぁ、断っておく~?」
「出張続きだと言っておいてちょうだい」

あっはっはっは。と真樹が大声で笑い出した。
「当分出張ないって言ってたじゃない。社内で会うわよ」
「いいのよ。嘘つかれたと思えば諦めるでしょ」

王子だか何だか知らないけど。
簡単に自分の希望する通りに女性がホイホイついて行くと思ったら大間違いよ。

「それより金子さんの話を聞かせてよ」
「え~王子の話、しようよ~」

やっと大きな契約を結んで
明日から当分出張がない生活だ。
ホテル暮らしも窮屈になってきたころだった。

今日の夜はお風呂に入りながらお気に入りの本でも読もう。

「王子の話はしないの。それよりさ、フランスで面白い話を聞いてきたのよ!」

女二人の話は尽きる事がない。

そして、その王子と私が数日後、ちょっぴり意地悪な運命の出会いをするとは
その時の私は思いもしなかった。

END****
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by ichigo-ichigo205 | 2015-03-24 12:08 | ・王子の甘い罠 | Comments(2)

Commented at 2015-03-24 12:24 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ichigo-ichigo205 at 2015-03-24 15:06
たきゆちゃん
はい。次はすみれちゃんです。
やっとだね♪
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