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いちごの妄想小説

運命の人はだれ?

学生のころから男の人を嫌いだと思って、もうどれぐらいだろう。
昨日もお兄ちゃんが「会社にいい人いないのか」なんて心配していた。

彼女とラブラブのお兄ちゃんには私の気持ちなんか分からないよ!と
思ったけど、ちょっぴり羨ましいのも事実。

武田さんに頼まれた資料を隣駅の取引先に持って行く途中でエントランスが騒がしかった。
忙しそうに電話をしながら半分怒鳴っている広報部の方たち。

あぁ。。。
そう言えば、今日CM撮影のはずだったけど
ピアニストが無理になったって武田さんが言ってたっけ。

そんな中でも人一倍、走り回って、電話をかけまくっているのに
大きな声を出さずに、冷静に対処している柳下さんが目に入った。

柳下さんはいつも、親切で嫌な仕事もやってくれる印象がある。
この前も、本当は総務か秘書の仕事だと思うのに
お花見のセッティングを全て引き受けてくれた。

あんな大変な仕事を嫌な顔1つせずに引き受けてくれるって凄い。
って思ったんだっけ。

柳下さんはいつも的確に仕事をして
部外にも知り合いが多いからついつい仕事を頼まれちゃうんだろうな。
そんなたくさんの仕事をこなして、広報では加藤さんのサポートもきっちりやって。
すごい。

いつも秘書課もお世話になっているから、この資料を届けた後も大変そうだったら
私も何か手伝えないか聞いてみよう。
そう思ってエントランスを抜けた。

柳下さんは運命の人を待ってるって、お花見で言ってたっけ。

その柳下さんの運命の人・・・いいな。

私はさわやかなGWの谷間の五月晴れの空のもと、得意先までの道のりを急いだ。

END*****


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by ichigo-ichigo205 | 2016-05-05 14:08 | ・運命という名の恋 | Comments(0)