またあした

懸賞 2018年 10月 07日 懸賞

「じゃぁおやすみ」
「うん。また明日大学でね」

里香との電話を切って、電話をじっと見つめる。

『また明日』

何気ないその口約束は、当たり前のように毎日繰り返されて
当たり前のように翌日に会い
当たり前のようにまた明日の電話の最後にもどちらかが言う。

この何気ない当たり前の言葉にどれだけの幸せが詰められているのか
里香は感じているだろうか。

里香に・・・一方的に別れを告げられて
着信拒否をされていると知らずに何度も送ったメールの思いは
今どこに行ったのだろう。

話したいときに話せる。
メールをしたいときにメールが出来る。

その幸せにあの時の思いが救われる気がした。

じっと電話を眺めていると急になりだした電話は里香からで
「どした?」
何かあったのかと、急いで電話に出る。

「ううん。なんか電話を切った後さみしくなっちゃって」

そんな里香が可愛くて
そのことを素直に言ってくれることに嬉しくて
小さく笑えば

「笑ったな!」

と少しむくれる里香が安易に想像できる。

「明日、朝一番で会いに行くよ」

そう言えば

「ずっと一緒にいられればいいのに」

そんな可愛いことを言う。

「なに?それってプロポーズ?」

茶化して言えば

「え?え?え?え?ちがっ」

慌てた里香も可愛くて
もう少しからかおうとしたけど

「うん。プロポーズは俺にさせて」

そう本音がつい口から出た。

「そうく・・・ん」
「ちゃんと俺がするから、待ってて」
「うん」

「まださみしい?」
「さみしく・・・ない」
「よかった」

「おやすみ」
「おやすみ」

「またあした」


END****





by ichigo-ichigo205 | 2018-10-07 01:53 | ・カウントダウン | Comments(0)

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