カテゴリ:・プレイボーイの憂鬱( 3 )

懸賞 懸賞

卒業したら・・・

懸賞 2016年 08月 04日 懸賞


社会人1年目の秋。
1つ下の加奈も無事に就職が決まった。

そのお祝いに、美味しいものでも食べに行くか、と誘ったら
「吉岡先輩が作ってください」
と言うので、結局いつもと変わりない夕飯になった。

付き合って3年目。
俺は加奈のシュウカツが落ち着くのを待っていた。

「加奈、卒業したら、一緒に住まないか?」

そう言った俺をビックリしたように見つめて。

「え?一緒に住んだら、吉岡先輩女遊びできなくなりますよ?」
「今だってしてねーよ」
「夜に帰ってこなかったら、私怒りますし」
「だろーなぁ」
「私、携帯を見ちゃうかもです」
「あ?見たいの?」
「いえ。プライバシーなのでいいです」
「なんだよ。見たいなら見ろよ」
「結構です」
「なら加奈の携帯見せろよ」
「プライバシーなのでお断りします」
「・・・・」

「会社の女の子の話はヤキモチを妬くと思います」
「加奈、やきもち妬くことなんかあるの?」
「・・・・ありますよ」

うつむいて、プィっと横を向いてふくれた。

「私は学生ですから。吉岡先輩の会社の女の子のように大人の魅力はないですし」
「うん」
「残業と言って遅い日もなにしてるか分かりませんし」
「え?そこまで信用ねーの?」
「飲み会なんか、お持ち帰りしてるんじゃないかと思って心配です」
「俺、いまだにどんなイメージだよ」

「一緒に住んだら、きっと束縛しちゃいます」

ギュッと俺のシャツをつかんで、小さく言ったその言葉に惚れなおした。

「加奈・・・俺を一生束縛してよ」

泣きそうなその顔にキスをする。

「じゃぁ、このまま卒業と同時に結婚する?それで俺を束縛して」

そう上機嫌で言った俺の顔を涙目で見つめた後・・・

「結婚は、時期尚早です」

きっぱりと言った加奈に、俺は笑いながらうなづいた。


END*****





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by ichigo-ichigo205 | 2016-08-04 13:55 | ・プレイボーイの憂鬱 | Comments(0)

理想のカップル

懸賞 2014年 11月 14日 懸賞

「山崎くん」

珍しく残業がないって言うのに
美咲が友達と飲みに行ったので一人寂しくコンビニで弁当でも買おうと
コンビニに入ろうとしたところで声をかけられた。

「あ。加奈」

大学時代にほんの数カ月付きあった女の子は
そのまま俺がひどい事をして引き合わせた吉岡と
そのまま続いている。

「何?コンビニのお弁当ですか?」

眉間にしわを寄せて嫌な顔をした。

「残業続きだったから。もう作る気もしないんだよ」
「じゃぁ、たまにはうちに食べにきますか?」
「え・・・・」
「いいじゃないですか。聞きたい話もあるし」

美咲の事だな。
ピンと来たけど、たまには吉岡に会いに行くのもいいか。
そんなことを思って、
ビールだけ買いこんで2人の同棲する家に夕飯をご馳走になりに行った。

「お。山崎か。久しぶり」

加奈と吉岡は千秋の件があって以来、凄く良いカップルになった。
そしてなぜか、女遊びを辞めた俺は
吉岡といい友達になっていた。

「山崎、お前本気のオンナが出来たんだって?」
「は?」
突然言われたその言葉にビックリして、次の瞬間に加奈を睨んだ。

「俺、同僚って言ったよな?」
「でも、山崎くん、あの子に本気ですよね?」
加奈は舌を出しながらそう答えた。

オンナのカン、こえぇ・・・

「あ?いまだにご飯は吉岡が作ってんの?」

友達関係になり始めたころ
2人の食生活は吉岡が握っていると知ってビックリした。

吉岡は「俺、あいつの事食べ物で釣ってるんだ」そんなことをよく冗談で言ってたっけ。

「俺の方が上手いからな。上手い方が作ればいいだけだろ」

やたらと女にモテた吉岡には変な偏見はないらしい。
男から見てもいい男だ。

「お前ら結婚しないの?」そう聞く俺に
「俺はいつでも良いんだけど・・・」
そう言って吉岡が苦笑する。
「え?加奈が躊躇してんの?普通逆だろ?」

「躊躇はしてないですよ~。旦那さんにするなら、吉岡先輩しかいないし
まぁ、時期が来たら、です」

そんなセリフに、吉岡がまたも苦笑する。

なんだ・・・
吉岡が女の扱いに慣れてて加奈が付いて行ってるのかと思ったら。
このカップルの主導権は加奈なんだ。

「吉岡、お互いに気の強い女には苦労するな?」
プッと笑ってそう言えば

「あ~!やっぱり!この前の女の子ですよね!紹介してください!」
なんて加奈が騒ぐ。
そんな加奈を吉岡が抱きしめて
「今度一緒に4人でご飯食べような?」
なんてなだめている。

「吉岡先輩!腕をふるってください!」
「俺が作るのかよ!」

俺と美咲もこんなカップルになりたい。

吉岡と加奈を見てそう思った。


END******
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by ichigo-ichigo205 | 2014-11-14 10:53 | ・プレイボーイの憂鬱 | Comments(2)

ごめんってずっと言いたかった

懸賞 2014年 01月 23日 懸賞

「加奈」

吉岡先輩と待ち合わせしている場所に
遅れそうだからと走っている時、懐かしい声で呼びとめられた。

山崎くん。

吉岡先輩とカモフラージュのお付き合いをする前に
フラれた人。

好きだったはずなのに。
今ではドキドキしない。

「どう?吉岡と仲良くやってる?」
「うん。山崎くんも元気?」

「俺は相変わらずだよ」

「吉岡に・・・・優しくしてもらってるか?」
「うん」

「そっか。ついに吉岡にも本気の彼女が出来たって噂だよ」

カモフラージュなんだよ。とは言えなくて
なんとなく笑ってごまかした。

「加奈。ごめんな」

なにが?と聞きだす前に
遠くから吉岡先輩が私を呼ぶ声がした。

「フラれたことはもう気にしていません」
「そうじゃなくて・・・」
「私、今楽しいから大丈夫」

カモフラージュなのに
私は吉岡先輩との時間が楽しいの。

「そっか・・・・」

山崎くんは困った顔をして笑った。

「ほら。吉岡が呼んでる。
俺と話しているところを見てヤキモチ妬いてるぞ」

「そんなんじゃないですよ」

私は(カモフラージュなんですから・・・)と
心の中で付け加えた。

「またね。山崎くん」
「おう。大事にしてもらえ」

私は吉岡先輩の元にかけだした。


「おれも本気のオンナでも作って
めちゃめちゃ大事にするかな・・・」

山崎くんがそう呟いたのは聞こえなかった。



END*****
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by ichigo-ichigo205 | 2014-01-23 15:06 | ・プレイボーイの憂鬱 | Comments(0)