vs妄想
2017年 01月 14日
年が明けて、塾はお正月の1日だけ休んで
冬休み集中講座に入った。
高校受験まであと1か月強だ。
佐瀬先生も毎日遅くまで忙しそうだ。
バイトの私は受験に関係ない中1を受け持っているので
緊張感はない。
「あ、田島。俺受験終わるまで会えないから」
すれ違った塾の廊下でそんなことを言うけど。
佐瀬先生。ここ塾ですよ。
私たちの関係は塾ではナイショなのに。
「ちゃんとわかってます。中3に全力を注いであげてください」
「悪いな」
そういうと、ポンと肩を叩かれた。
先生は確かに先生なんだけど。
仕事という枠以上に生徒の受験に一生懸命になる。
そんなところが大好き。
「私は妄想で我慢します」
「え・・・」
私の発言に一瞬絶句した後、
空き教室に連れ込まれた。
驚く私の顎を持ち上げて、キスをする。
その手はゆっくりと首筋をなでて耳たぶを優しく愛撫した。
もう片方の腕で私の腰を引き寄せて
先生の高まりを私のお腹にこすりつける。
「これでも妄想のほうがいいか?」
お互いに荒くなった息の中、私の肩に頭を乗せ
そんなことを言う。
「それでも妄想は・・・別格です」
息を整えてそういえば
「こいつ・・・」
笑いながらもう一度軽いキスをした。
END*****
▲ by ichigo-ichigo205 | 2017-01-14 10:43 | ・『先生』 | Comments(0)