カテゴリ:・恋愛レッスン( 4 )

懸賞 懸賞

名前を呼んで⑤

懸賞 2017年 06月 19日 懸賞


金曜日は仕事帰りに真子ちゃんと約束をして
いつもの居酒屋じゃない、ちょっとおしゃれなお店で二人きりでゆっくりとご飯を食べる。

これが二人で過ごす週末のスタートだ。

少しだけ身体にアルコールを入れて
俺の家で優しく大事に真子ちゃんを抱く。

そのまま週末は一緒に過ごすために
俺の部屋には真子ちゃんのものが増えて行って
下着も増えて行ったけど
毎週金曜日に彼女が着けている下着は
初めて俺が真子ちゃんを抱いた翌朝にコンビニで買った下着だった。

その下着を見て俺はますます彼女を愛しく思って
ぎゅっと抱きしめる。

朝は2人でベッドで寝坊して
今日はどこへ行こうかゆっくりと決める。

「そうだ。今日は横浜に下着を買いに行こう」
そう言った俺の言葉に寝起きでのんびりとした彼女の顔が
いきなりパッと赤くなる。

「し、清水さんは女性の下着を買いに行くのは恥ずかしくないんですか?」
「恥ずかしくないよ。前に約束しただろ。買ってあげるって。
2人で見に行こう。その内のいくつかをココに置いておけばいい」
「・・・・」

俺の言葉にますます赤くなって視線ぎりぎりまで布団に隠れた。

「私は好きな人と下着屋さんに行くの恥ずかしいです」
「そう?俺にも下着選ばせてよ。俺の選んだ下着を真子ちゃんが着けるの見たいな」

そう言ってかろうじて布団から出ている彼女のおでこにそっとキスをした。

「清水さんが、恥ずかしい事ってなんですか?」
「さぁ?俺姉貴に鍛えられてるからなぁ、恥ずかしい事ねぇ・・・」

そう考えたとき、いきなり真子ちゃんが布団から顔を出して
俺の耳元に顔を寄せた。

「陽平さん。好き」

「真子ちゃっっ」

いきなり呼ばれた俺の名前に驚いて真子ちゃんの息のかかった
耳を片手で抑えた。

自分でも顔がみるみる赤くなるのが分かった。

「陽平さん♪」

それを見て嬉しそうにまた俺の名前を呼ぶ。

「真子ちゃん、キミって子は・・・」

ドキドキして静まらない心臓の音を意識してると

「大好き」

真子ちゃんはそう言って俺のほほに軽くキスをした。

END*****







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by ichigo-ichigo205 | 2017-06-19 01:40 | ・恋愛レッスン | Comments(0)

カクテル

懸賞 2017年 02月 20日 懸賞


学生時代の同級生は割と出来のいい奴ばっかりで
各業界にばらばらに就職したけど
この年になって、その業界で生き残ってるやつらと仕事絡みで会う機会が多くなった。

今日の得意先の相手側の営業も大学時代の知り合いで・・・

って、一時期彼女だった女だ。

別にお互い深入りすることもなく
数か月で自然消滅した記憶がある。

別れた後の気まずさもなく
懐かしさもなく、お互いに

「あ、久しぶり」

って感じだった。

契約が一段落した今日、久しぶりに飲まないか?と誘われたので
軽く食べた後に近くのバーに行くことにした。
女性と二人で飲みに行くというよりも、古い男友達と行く感じだ。

もし、真子ちゃんに同じことをされたら、許せないくせに・・・

そう思って。もうこんな風に友人だと思っている女でも
二人で飲みに行くのはやめようと思っていると

「あの頃の清水君とあんまり変わらないね」

そう笑う女は記憶よりきれいになった。

「それって褒めてる?」

目を細めて笑えば、相手も笑った。

その時、俺の携帯のメールの着信が鳴って
メールを開くと、真子ちゃんが同期と飲みに行くという。

「ちょっとごめん」

同席の女に断って真子ちゃんに電話を掛けに店外に出た。

「何?仕事?」

席に戻ると、そう綺麗に笑う女に
「いや、彼女。飲みに行くっていうから、帰りは店に迎えに行くから
一人で帰るなって言っただけ」

「ええ?」

俺の言葉に大げさに驚いて
「それをわざわざ電話したの?」
「あぁ」

「うっそ。前言撤回!ものすごく変わったね。清水君!」
そういいながら、笑い転げた。

「私のこと、一切束縛しなかったじゃない!」
「これって、束縛か?」
「わかんない。でも、そんな帰りに迎えに行くなんて
大学時代の清水君からは考えられない!」

「そうか・・・?う、ん。そうだな」

「彼女が大事なんだね」
「うん。そうだな。かわいくて仕方がない」

「清水君が変わったんじゃなくて。彼女だから、今の清水君なのね。
可愛くて仕方がない・・・かぁ」

昔、彼女だった女は、少し悔しそうにカクテルを飲み干した。


END****
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by ichigo-ichigo205 | 2017-02-20 05:55 | ・恋愛レッスン | Comments(0)

女難の相

懸賞 2016年 03月 24日 懸賞

=今週の水がめ座:女難の相=

いつもは見ない社内報の1番後ろにある星座占いにそう載っていた。
恐らくは広報の誰かがいい加減に書いた占いだろうから普段は見ないし気にしない。
なのに、なぜかその週に限って見てしまった。


「清水君!ちょっと」
半田さんに少し厳しい声で会議室に呼び出されたのは
帰ろうとして廊下を歩いている時だった。

明日になるまで待てないようなポカやったか?
土曜日のプレゼンは上手く行った。
その報告は終わってる。

会議室に入ると半田さんが
「で?金曜日の合コンの乗り込み、どうだった?」
なんてワクワクしながら聞いて来る。
「半田さん・・・俺、帰りたいんスけど」
「何言ってるのよ!金曜日に散々プレゼンの手伝いしてあげたでしょ!」

そう言って、金曜日の真子ちゃんの合コンに乗り込んだ一部始終を聞かれ
事細かに説明しろと要求された。

「なるほど~」
とニヤニヤと笑った後、
「じゃぁ、もう総務部のあの子は清水君のモノって訳ね?」
「モノって・・・」
「ふふ。私の勝ちね」
「勝ちって?」
「同期でカケをしてたのよ。清水くんとあの子がどうなるか」
「・・・・」
「だってほら、木曜日に居酒屋でフラれた感じだったじゃない?」
なんで知ってんだよ・・・
「同期はダメな方にカケてたのよね~」
あんたたち・・・

そんな半田さんの告白にぐったりして、
真子ちゃんを連れて家に帰った。

「清水さん、なんか疲れているようですが大丈夫ですか?」

真子ちゃん・・・
半田さんを見た後に真子ちゃんを見ると癒されるよ。

なんだか涙が出そうになってきた。

「真子ちゃんがいてくれれば大丈夫」
「清水さん・・・」

ポッと顔を赤くした真子ちゃんが可愛くて。
キスをしようとしたら、玄関のチャイムが鳴った。

なんだよ・・・

不機嫌になって出てみれば姉貴で・・・

「何だよ?」

終電を逃したって時間にはまだずいぶんと早い。

「先日泊った時に忘れ物してさ」
と、ずかずかと部屋に入る。

「あ。ちょっと」
姉貴を止めようとしたけど、遅くて。

「あらあら。まぁ、まぁ!」
と、真子ちゃんを見てニカーっと笑った。

「何この子!超可愛い!」
と真子ちゃんに抱きついた。

「あんたの彼女なの?ねぇ!ねぇ!」

はぁ・・・
なんで俺の周りにいる女ってこんななの?

「清水さんのお姉さんですか?」
「きゃぁ~!そうよ。私がお姉さんよっ」
「渡辺真子です。よろしくお願いします」
「真子ちゃんっっ」

ダメだ。気に入ったらしい。
こりゃぁ、姉貴も帰らねぇな・・・・

「お姉さんがご飯をご馳走してあげる。食べに行きましょう!」

と、立ち上がった。

「あら。あんたも来る?」

「行くよっ!」

次の社内報の占いも必ずみよう。

心に誓った夜だった。
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by ichigo-ichigo205 | 2016-03-24 13:45 | ・恋愛レッスン | Comments(0)

人事部長

懸賞 2015年 12月 20日 懸賞

真子ちゃんと上手く行って、その報告に居酒屋へ行った。
あの日、俺の愚痴にずっと付き合ってくれた大将にお礼を言いに。

「大将、お騒がせしましたが渡辺さんと上手く行きました。
お礼を言いたくて」

と言ったら大将はブスッとしてる。

「なに?お前たち上手く行ったの?」
「はい」

「あの会社、皆上手くいくからつまんねーンだよな」
「え?」
「お前フラれそうでちょっとおもしろそうだったのに上手く行ったのかよ」
「大将・・・・」

「真子ちゃん、こいつでいいの?」
「はい」

「大将、真子ちゃんって呼ばないでくださいよっ!」
「なんでだよ?俺は女の子を名字なんかで呼ばねぇよ」
「はぁ?」

「陽菜ちゃんだろ、チコちゃん、響子ちゃん、のぞみちゃん、久美ちゃん、真樹ちゃんにすみれちゃん
美咲ちゃん、真子ちゃん、真理子ちゃん、茜ちゃん、美緒ちゃんに由紀ちゃん」
「・・・・」
「な?みんな名前呼びだ!紗江子ちゃんだって名前だぞ」
「嘘だろ」

「清水さ、この前は高い酒奢ってやったンだから、二人の二次会はここでやれよ?」
「え!」
「他の同期にもいっとけよ!柳下と宇野にも言っとけ!」
「大将、俺の会社のこと、人事並みに知ってますね」
「当たり前だよ。ここで何年、店開いてると思ってんだよ」

ニカっと笑うと早く結婚しろよ~と厨房の方へ歩いて行った。


END******

次回SS当てクイズ正解プレゼント


「いらっしゃい。小梅ちゃん、yuu_ukiちゃん、小春日和ちゃん、悠ちゃん
ちーちゃん、otomezaちゃん、クイズに参加してくれたんだって?
あそこにいる清水が一杯奢ってくれるらしいよ。
良かったね。いい酒頼みな」

大将は厨房に帰る途中で、テーブル席に座る6人の女の子にそう言いながら
大声で笑った。

end***
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by ichigo-ichigo205 | 2015-12-20 06:10 | ・恋愛レッスン | Comments(0)